何を基準に買えばいいの?(2)~宝石評価のものさし~

前回、ダイヤモンド以外の宝石を見る際に、ダイヤモンドの4Cと3つの輝きを押さえてくださいと書きました。それを読んで奇妙に思った方もいらっしゃるかもしれません。

「えっ、ダイヤモンドじゃない宝石にダイヤモンドの尺度を使うって、おかしいんじゃない?」

そう思われるのは当然です。だってダイヤモンドと他の宝石とでは特徴が違います。そもそも成分からして違うんですから。例えば翡翠にダイヤモンドと同じ透明感や輝きを求めるなんて、無理な話です。

でも考えてみてください。ダイヤモンドもルビーもサファイアもオパールもエメラルドも翡翠も水晶も、大きく分類したら同じグループじゃないですか。だってほら、同じ図鑑に載ってますよね。

サンゴやコハク、真珠など少し例外はありますが、宝石のほとんどは“鉱物”です。

で、私たちが宝石に何を求めて購入するかっていったら、一番は“美しさ”でしょう。さらに“稀少性”とか“財産価値”とか“永遠性”とかが共通して求められます。で、大抵は身に着けたり飾ったりして楽しみますよね。

一般的には「天然の産物である」「美しさを持っている」「こわれたりしにくい耐久性がある」「身に着けられる」「価値を持ちつづける」という特徴を併せ持つことが宝石の定義とされています。

私たちが宝石に求める特性や使用目的は、かなり共通しています。だから、どういうポイントを見るか、根本となる見方や考え方は同じなんです。

もちろん美しさの基準とか稀少性の基準、財産価値を測る基準などはそれぞれの宝石によって異なります。だからひとつひとつの石ごとに別々のものさしを用意しなければなりません。

そこで着目してほしいのがダイヤモンドの4Cと3つの輝きなのです。4Cと3つの輝きを丹念に見ていけば、そのものさしを作っていくことができるのです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました