宝石の価値が高いのは「美しさ」「希少性」「永遠性」を兼ね備えているから(ちょっとマーケティングの話)

コラム
UnsplashEdgar Sotoが撮影した写真

「ダイヤモンドは希少だから価値があるんです」は間違い?

先日、とあるオンラインセミナーでマーケッターの人が、

「ダイヤモンドはなぜ価値があるのか分かりますか? それは希少だからです」

と話しているのを聞きました。


でも宝石の販売サイトで商品説明のライターをやっていた僕からすると、

その説明は宝石の価値の一面しか捉えていません。


宝石業界では有名な話ですが、

宝石の価値を決めるのは「美しさ」「希少性」「永遠性」の三つです。

「希少性」だけだと、ちょっと乱暴に思えます。


なので、宝石の三大価値「美しさ」「希少性」「永遠性」について説明します。

宝石業界では有名な話ですが、

宝石の価値を決めるのは「美しさ」「希少性」「永遠性」

これこそが三大要素です。

「美しさ」は宝石に求められる最も大切な機能です

まず大前提として、宝石は美しいから価値があります。

だって、美しくなかったら誰も身に着けませんよね。


あなたは、希少だから宝石を身に着けるのでしょうか?

中には、「そうです」と答える人もいるかもしれません。

でも、もしうす汚くて傷だらけで、輝かないダイヤモンドがあったらどうでしょう。

そんなものは誰も身に着けないと思います。


「美しさ」とは宝石に求められている機能です。

例えばハサミで言ったら切れること。


ダイヤモンドだって、美しいから価値があるのです。

これ当たり前すぎて忘れがちなんですよね。

「希少」だから価値が高いというのは間違いではありません

もちろん「希少性」も大事です。

ただ「希少」だけを強調しないでってことです。


で、宝石は特定の状況でしか生まれません。


例えばダイヤモンドは地球の奥深く、

マントルに近い高温高圧状態の中で炭素がギュッとされ、

それが噴火によって一気に地表近くに運ばれ冷やされることで生まれます。


ただ高温高圧なだけでなく、マントルに近いところ。

人間だったら一瞬で溶けてしまうような過酷な状況でしか生まれません。

しかも噴火が起こらないとダイヤモンドにならないんです。


そんな奇跡のような環境でしかできないのです。

だからダイヤモンドが希少というのは、紛れもない事実です。

(実はダイヤモンドはたくさん見つかっているという話もありますが、
それは近年になってからの話です。希少だから高い価値を持ったのは事実です)

「永遠性」って何だよ、永遠なんてあるのかよ

宝石の「永遠性」には、二つの意味があります。


・宝石は硬くて壊れにくい

一つは壊れにくく長持ちするということです。

例えば花は、美しいし希少なものもありますが、宝石ほど高額ではないですよね。


……まぁ中には盆栽とかですごく高いものもありますが。

とはいえ、宝石は簡単に壊れないから価値が高いのです。


・永遠に輝きつづける

もう一つは、”永遠の命”を宝石に託したということです。


人間は100年程度で死んでしまいますが、

宝石は100年どころか数千年、もしかすると何万年も

輝きつづける可能性があります。


もちろん本当に永遠に輝きつづけるのかは誰にも分かりません。

でも宝石は、人間が地球上に現れる遥か昔から存在しています。


その途方もない年月は、人間にとってはほとんど永遠と言っても良いでしょう。

人間は宝石に「永遠性」を見出し、永遠の命という夢を託したのです。

夢を叶えてくれるから宝石は価値があるのです。

宝石はなぜ価値が高いのか──

その答えは「美しさ」「希少性」「永遠性」を合わせ持つからです。


中でもダイヤモンドは、その3つの要素すべてが高レベルなのです。

あらゆる宝石の中でも最も輝き、希少性が高く、最も硬いから価値が高いのです。


「ダイヤモンドはなぜ価値があるのか分かりますか? それは希少だからです」

そうマーケッターが話しているのを聞いて、僕が違和感を抱いたのは、以上のような理由です。


さて、話はこれで終わりではありません。

少しだけマーケティングの話をします。

宝石は古代から愛されてきた大ヒット商品です

「美しさ」は宝石の”機能”です。

あるいは ”品質” と言って良いかもしれません。


「希少性」とは言うまでもなく数が少ないこと。

細かな説明はいらないでしょう。


「永遠性」は ”長持ちすること” & ”夢を叶えること” に分解できます。


つまり ”機能性” ”品質” ”希少性” ”保存性” ”夢を叶える”

もしあなたが何か商品やサービスを販売する仕事に携わっているなら、

この5つの要素をあなたの商品やサービスに当てはめることで、

その商品やサービスがどれだけ価値を持つか、チェックをすることができます。


“夢を叶える” というのは、

“夢を託す” とか ”悩みを解決する” とか ”その商品を使うことでどう変化できるか”

などに置き換えても良いかもしれません。


宝石は紀元前よりも遥か昔からたくさんの人に愛されてきて、

今でも需要がある大ヒット商品なのですから。

宝石に学ぶことはたくさんありますよ。

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